[食農市民ネット出前講座@仙台]宮城県内に遺伝子組み換えナタネが自生していた!

投稿者: | 2014年7月8日
「宮城県内に遺伝子組み換えナタネが自生していた!」
実施日:2013年10月8日(火)
会場:エルパーク仙台セミナーホール
講師:天笠啓祐(食農市民ネット共同代表)
共催:あいコープみやぎ/食農市民ネット

2011年の東日本大震災と東電福島第一原発事故以降、被災地の復興・再生と放射能汚染への対策に力を注いでいますが、私たちあいコープみやぎは1977年の設立以来、食の自給と安全安心、自然環境保全、地域福祉推進を理念に、提携生産者と共に様々な問題に取り組んできました。

その1つとしてGM食品に反対する活動があり、商品カタログにはGM原料の使用有無に関する情報を掲載し、宮城県内のGMナタネ自生調査も毎年行って来ました。

そして今年、その調査で初めて陽性反応のセイヨウナタネを発見したのです。これは石巻港にある飼料会社の周辺で採取したもので、グリホサート系除草剤耐性のナタネでした。日本政府がTPP交渉参加というとんでもない選択をしてしまい、食の安全について、私たちが知り、選択するという権利すら危うくなっている今、身近な場所でGMナタネが発見されたことを重大な問題として捉え、改めてGM食品の危険性と問題点を学ぶべく、この学習会を開催しました。
20131008_あいコープみやぎ_フリーゾーン旗

当日はあいコープ組合員と一般の方を合わせ、60名を超す参加がありました。

はじめに、石巻で実際に調査を行ったあいコープ組合員が自生ナタネを採取した場所の地理や状況を説明しました。その後、天笠氏の講演に入り、GM食品とは何なのかという基本から、それを日本人が一番食べているという事実、生産や流通の現状と日本の規制や表示の甘さ、GM作物が世界の食料生産に与える影響、食品としての安全性までをとても分かりやすくお話いただきました。

食の安全にかかわるテーマの学習会では、とかく自分とその家族への影響のみに関心を向ける方も見られますが、今回は安全性はもちろんのこと、多国籍企業による種子独占や食料支配などの根本的な問題がしっかりと伝わったと思います。

参加者にとって何より衝撃的だったのは、仏・カーン大学のラット実験の結果だったようで、後日、組合員の会話の中でこの講演会が話題に上ると、ラットの健康異常が必ず取り上げられ、それと同時にモンサントの社名も取り上げられていました。

この日、参加者にはGMOフリーゾーン宣言も呼びかけ、その場で登録してくださった方は17名で、面積は7haを上回りました。フリーゾーンの活動はあまり知られていなかったようで、今後活性化させていきたいという声がたくさん聞かれました。

今年度中には学習会に参加していない組合員やあいコープの生産者にもGMOフリーゾーンの拡大を呼びかけ、宮城県内の面積を拡げていく予定です。
(あいコープみやぎ)

※食農市民ネットの[出前講座]は、地球環境基金の助成を受けて開催しています。出前講座へのお申し込み・問い合わせは食農市民ネット事務局まで。